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2022年2月21日 公開

【動画解説】複雑な「ウクライナ情勢」を短時間で理解しよう

交渉か、戦争かーー。緊迫した状況が続くウクライナ危機は、情報が錯綜しハイブリッド戦争の色合いを濃くしている。結局、何が起きていて、どんな行く末が待っているのか。緊急特集の初回は様々な専門家への取材をもとに、キアラシ記者が約10分で分かりやすく状況を紐解く。(12分/出演:キアラシ ダナ/声の出演:花谷美枝/デザイン:黒田早希/撮影:小田切瑞穂、川村拓希/アニメーション:伊藤大地/アシスタント:王芸杉/ディレクター:有水冴子/プロデューサー:泉秀一、小西健太郎)
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ロシアとウクライナの間には大きな歴史上の認識の違いがあり、それが現代まで様々な紛争に結びついている側面があります。

ロシアとウクライナの祖ともいうべき国は、9世紀ごろにヴァリャーグと呼ばれた北欧のバイキングが立てたルーシという国です。
やがてこの国の中でキエフが有力となり、世界史ではキエフ大公国なんて呼ばれたりします。(テストではそう呼ばれますが正式国名はルーシのままですし、別に大公とかいませんでしたが)
しかしキエフ大公国は13世紀にモンゴルに滅ぼされ、その支配下となってしまいます。

さてそこまではロシアもウクライナも同じ認識なのですが、問題はその後です。
間も無くタタールのくびきと言われたモンゴルの支配が衰え、独立した東スラブ人の国々は我こそはあの輝かしいキエフ大公国の後継者であると主張します。

その一つが現在のロシアの直系のご先祖様モスクワ大公国。
もう一つが現在のウクライナにあったハールィチ・ヴォルィーニ大公国です。

そしてここで大きな認識の差が生まれます。
ロシア人からすればルーシはモスクワ大公国が引き継いだと考えます。だからロシア人にとってキエフのあるウクライナは同じルーシ発祥の地であり、日本人で言えば京都のような印象を持っています。

一方ウクライナ人はハールィチ・ヴォルィーニ大公国こそがルーシの正統後継者であり、この時点でウクライナは独立したのだと考えるのです。

その後の歴史は非常に面倒なので省きますが、プーチン大統領が経済的にはどう考えても割の合わないウクライナへの軍事的干渉を辞めないのは、ルーシの統一を熱望するロシア人の歴史認識(しかしウクライナはそれを望まない)が根底にあると私は考えています。
今週の展開は、ミサイルや空爆で始まりますが、ここに至るまでには、原因としての歴史があります。
 ウクライナは、何百年もの間、ロシアの統治下に入ったり、独立したりを繰り返してきました。朝鮮半島と中国のような関係ともいえます。
 最初にウクライナがロシアの支配下に入ったのは18世紀です。それまでのウクライナは、リトアニア、ポーランド、トルコとロシアが奪い合う地域でした。
 クリミア半島周辺には、クリミア汗国という、モンゴルの末裔のムスリムの国がありましたが、1783年にロシアに滅ぼされました。この子孫が、今のウクライナの少数民族、クリミア・タタール人です。
 その後、19世紀を通して、ロシア帝国によるウクライナのロシア化が進められ、ロシア語が普及されました。
 1917年のロシア革命で、ロシア帝国が倒れたのを契機に、ウクライナ人たちは独立を宣言しました。しかし、ソ連の侵攻を受け、1921年まで続いたソ連・ウクライナ戦争(ウクライナ独立戦争)の後、ソ連に組み込まれました。
 その後、1920年代から30年代にかけて、ホロドモールと呼ばれる大量餓死の時代が来ます。豊かな穀倉地帯であるウクライナは、食糧難と財政難で極めて不安定であった初期のソ連で、収奪の対象となりました。穀物や家畜が社会主義の名によって接収され、外貨獲得のために輸出もされました。餓死者は、少なくとも400万人、1000万人にのぼったという説もあります。
 1941年、ドイツがソ連に侵攻してきたのに呼応して、一部のウクライナ人はドイツ軍に呼応して、ソ連への反乱を起こしました。第2次世界大戦は、最終的にソ連が勝利し、ウクライナ人やタタール人は強制移住させられ、彼らの農地がロシア人に与えられたりしました。
 ウクライナが独立を得たのは、1991年、ソ連が崩壊した結果です。ここに至るまでの歴史は、ウクライナ人がロシアの支配を嫌悪するには十分すぎるのですが、ロシア人は加害者としての自覚が非常に希薄です。
 ロシア人の圧倒的多数は、ウクライナ人を何百万人も餓死させたことなど知りもしません。ロシアの一部になるのがなぜそんなに嫌なのか、まったく不思議だ、くらいが、世論の大勢でしょう。ロシア帝国の頃からそうでしたが、虐げられる人々への理解と共感の完全な欠如が、世界最大の版図になるまで領土を拡大するのを可能にさせました。
何が本当で、何が嘘なのか。
2月に入ってから、ウクライナ情勢に関するニュースがヘッドラインを占拠し続けています。特に先週は情報が錯綜しました。ロシア側が軍の撤収を始めたと発表したかと思えば、バイデン大統領は「ロシアが侵攻すると確信している」と述べました。

ロシアは本当にウクライナに対して戦争を仕掛けるのか。そしてプーチンの本当の狙いは一体、何なのか。NewsPicksでは今回、複数の専門家を取材し、情勢を分析してみました。足元の状況はどうなっているか、危機の収束につながる落とし所はあるかなど、13分の動画にギュッとまとめてみました。ぜひご高覧ください。

動画からこぼれた話を一つ。今回の危機をロシアの「能力」にフォーカスして警戒するべきだと思っています。色々な筋読みをすることはできるのですが、いま確かなのはロシア軍が未曾有の規模で軍を結集させていて、数日でウクライナを政府ごと転覆させる能力を誇示している点です。そしてプーチンにはジョージアやクリミア、シリアなどなど、挙げればキリがないほどの「武力による現状変更」の前歴があります。
もちろん、だからといって簡単に戦争が始まるとは思っていませんが、こうした点に注目しながら、しばらくはウクライナのニュースに注目していただきたいです。
こちら見ましたが、前にもコメントした通りウクライナ情勢については歴史的な経緯含めて、Youtube大学の動画が大変分かりやすいです
前編 https://youtu.be/1VxGJIMxB8Q
後編 https://youtu.be/yuVb9PncBQE
NPのこの記事は、「侵攻しない」とスタンスをとっているのは他のメディアではなかなか見ないスタンスなのでどうなるんでしょうね
例えば、日本のある地方にロシア人をたくさん移住させ、自治権を主張させる。そこに住む多くの人(ロシア人)がそう言っているのだから、ロシアの統制下に置くべきだとゴリ押しする。こういうことがどんどん起きてくる恐れがあります。竹島問題もそのひとつ。
今週の特集はウクライナ危機。いまさら聞けないロシアの狙いから、今後のシナリオまでをお届けします。さらに台湾問題への波及までレポートしていきます。第一回の本日は、動画とアニメーションでわかりやすくロシアの主張を解説します。
現時点での情勢をポイントを押さえたまとめ。私もご取材を受けています。

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