米バイデン大統領 日本・韓国に向け出発 就任後初の首脳会談へ
前嶋 和弘上智大学 総合グローバル学部教授(現代アメリカ政治外交)
(1)危機を想定した日米同盟の再確認、(2)対中戦略でのすり合わせ、(3)経済安保の仕組みの強化:クアッド、IPEF、(4)ウクライナ支援などが首脳会談の中心かと思います。「日米による中国共同抑止」といった文言に加えどれだけ日本側の安全保障の努力が議題になるのかもポイントかと思います。

【必見】暗号資産で、勝ち逃げした人たち
後藤 直義NewsPicks 副編集長(サンフランシスコ支局長)
ちょうど昨年末に、絶対にこのプロジェクトは注目したほうがいいと、Web3関連の人たちからオススメされていたのが、このLUNAという暗号資産と、彼らが作っている新しい分散金融システムでした。
直近まで5兆円近い時価総額をつけていたこのプロジェクトは、ビットコインの価格下落や、それに伴う外部からの売買攻勢によって、あっけなく崩壊しました。韓国では超有名な起業家だったため、現地では損失を出した人が激怒し、本人の家族は身辺警護を頼むような事態になっているといいます。
Web3でもっともお金を集めていたDeFi(分散金融)の分野で、野心的なプロジェクトを、業界内外の人はどうみていたのか。迫真のレポートを、NYTからお届けします。ぜひご一読ください。

【3コマ解説】北欧2カ国のNATO入りはなぜ「歴史的」なのか
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
「中立国」が成立するのは、その国が安全や平和を求めた結果というより、大国に挟まれた国で、大国間の妥協の結果として成立する場合が多いです。
たとえば、第2次世界大戦後、ソ連は日本に対して中立国化することを要求しました。米国とソ連に挟まれている日本に対して、ソ連の同盟国になるのは無理だとしても、それなら米国との同盟もやめろ、という要求でした。これが、中立国化、ということであり、ロシアも現在に至るまで、日本から米軍基地がなくなるべきである、という主張を、様々なルートを通して広めようとしてきています。
フィンランドが中立国になったのも第2次世界大戦の結果で、ソ連からの要求でした。ソ連の傘下に入ってワルシャワ条約機構に入るのは無理だとしても、それならNATOにも入るな、という要求で、中立国化しました。
スウェーデンの場合、中立政策は19世紀初めのナポレオン戦争の時からですが、やはりロシアと他の列強の間でバランスをとった結果です。
中立政策は、大国に挟まれた国が、大国間のにらみ合いを利用して、自ら緩衝国(buffer state)になることで生きのびる、という弱者の戦略です。大国間がにらみ合いにとどまらず、戦争を始めれば、侵略を受けます。中立国だったベルギーが、第1次世界大戦でも第2次世界大戦でもドイツに占領されたのが典型例です。
日本も、1950年代に中立国化していても、ソ連に侵攻を受ける可能性が高くなるだけだったでしょう。そのため、米国との軍事同盟を選択しました。
アジアだと、ラオスがベトナム戦争に巻き込まれるのを避けるために、1963年に中立国化を宣言しましたが、結局北ベトナムと米軍の双方に国土を利用されて戦場になりました。
現在のヨーロッパでは、ロシアとNATO諸国の関係がにらみ合いにとどまらない可能性があるので、中立化して生きのびる、という戦略が機能しなくなるおそれがあります。戦争になれば、中立国はむしろ真っ先に占領して軍事作戦の足場にされます。
















